自分の頭を使って考える真実
事実と真実は違う。
このようなセリフを聞くことがあります。
「起こっている現象(事実)はひとつであっても、
それが持つ意味(真実)は立場や考え方によって違ってくる」
といった意味合いで使われることが多いセリフです。
このことって大切なことで、
世の中のニュースや誰かの意見に対して、
常に「自分としての考え方」を持って捉えるべきかなって。
Aという立場の真実とBという立場の真実があり、
自分としての真実は何なのか、という形で考える、
そんな姿勢を持っていきたいなと考えています。
この経世済民のカテゴリでは、
そういった考え方のもと日々のニュースや社会の出来事に対して、
所感や考察などを行っていきます。
異なる立場のせめぎあいが導き出す解
長い歴史の末、ついに先日その終劇を迎えたエヴァンゲリオン。
劇中に登場する「MAGI」というスーパーコンピューターシステムがあるのですが、
このシステムがおもしろい設定なんです。
MAGIは「メルキオール」「バルタザール」「カスパー」という3台のコンピューターで構成されていて、
この3台の合議制で処理結果を導き出すシステムとなっています。
この3台にはそれぞれ開発者である赤木ナオコの「科学者としての」「母としての」「女としての」思考パターンが移植されているという設定。
この異なる3つの立場の合議制により解が導き出されるという考え方は、
より正しい解を求める手法としては的を射ているのかもしれません。
思考停止が炎上の大きな要因
しばしばネットの世界で問題となる炎上と呼ばれる現象。
これはまさに、ある一つの意見に対して、
何も考えずに同調してしまうユーザーによって引き起こされていると考えます。
実際にはごく一部の人の意見にも関わらず、
同調ユーザーによりあたかも多数意見であるかのように見えてしまい、
それがさらに拡散を助長してしまいます。
ネットの情報はこのような傾向が顕著に現れますが、
従来のマスメディアの情報であってもそれはあくまでそのメディアによる見方なので、
どのような情報であれ自分の頭で考えて解釈するということが重要なんだと思います。
多面性の中にある真実
目の前にある情報に対して、
異なる立場を想定して考察したり、
自分なりの意見をまとめたりすることは、
ものごとの多面性の中にある真実を探るということです。
学生時代のバイトで塾の講師をしていた時、「良いところを探して本人に自覚させる」ということを生徒に対するスタンスとしていました。
どんなに不得意なことが多くても、素行に問題があっても、
必ず良いところがあるから、それを見つけ出して褒めてあげると、
結果として成績向上につながるんです。
この場合も、目の前の生徒の姿だけでなくて、
色々な視点から生徒を見ることで良いところが見えてきます。
世の中には、良いニュース、悪いニュース、深刻な話題、ばかみたいな話題、
様々な情報がありますが、
この経世済民では多面的な視点でそれらの情報を見つめていきたいと思います。
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