ジャズに魅了された小学5年生
某ロブスターレストランのCMのBGM。
小学5年生の時に在籍していた放送委員会で、
昼の放送を担当していた僕が、
番組内のクイズコーナーでどうしても使いたかった楽曲。
それがグレン・ミラーの「In The Mood」です。
無名のオムニバスCDによる偶然
インザムードの軽快なリズムに乗せて、
給食の時間の全校生徒を沸かせたい。
そんな想いで近所のジャスコのCD売り場を漁り、
今となってはどこが出しているのかさえ定かではないジャズのオムニバスアルバムを購入。
ビッグバンドからコンボものまで、
何がコンセプトかわからないごちゃ混ぜのオムニバスだっのですが、
今のようにネットで簡単に音楽を試聴できる時代ではなかったので、
これが逆に色々な音楽との出会いをもたらせてくれました。
テンションアゲアゲにされたスウィング
CDを開封してまずはヘビーローテーションしたのは、
もちろんお目当てだったグレン・ミラーの「In The Mood」。
冒頭の部分しか知らなかった小学5年生の僕は、
とにかく新鮮で衝撃を覚え、
1曲リピートで何度もかけていた記憶があります。
他にもベニー・グッドマンの「Sing Sing Sing」が収録されており、
そのアグレッシブなグルーブに普段よく耳にするJ-Popとは全く別の世界の入り口をみたものです。
妖艶な夜を演出するモダンジャズ
同アルバムにはコンボ系モダンジャズも収録されており、
こちらも定番のマル・ウォルドロンの「Left Alone」。
今でも自分のライブで時折演奏させて頂いており、
この曲は生涯かけてお付き合いする曲になりました。
そして、夜も更けて静けさに包まれた頃には、
ウェス・モンゴメリーの「Angel Eyes」です。
当時のひたすら音数、音圧を重視するJ-Popとは対極にある世界に、
酒も飲めない年齢のくせにバーにいるような気分になっていました。
先入観のない年代にジャズに出会ったことが今の音楽観の基軸
たまたま番組で使いたいという理由から出会ったジャズですが、
当時まだ音楽に深く足を踏み入れておらず、
流行りの音楽を購入して聴くような機会もなかった僕にとって、
図らずも音楽観の基軸となりました。
その後、ロックやポップスなど様々なジャンルを開拓しますが、
やはり今でも自分のルーツであり、
全ての原点になっているような気がします。
今思えば、とりあえず定番の曲を詰め込みました的な格安オムニバスアルバムで、
無知な当時だから買ったようなCDでしたが、
それがむしろ良かったのかな、なんて思ってます。
偶然の出会いって面白いですね。
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