コミュニティと趣向
いつの時代でも現在を否定的に言う声があったり、
「昔は良かった」という懐古主義的感覚はあるものです。
ただ、僕は今の時代って良い時代だな、と感じています。
一番そう感じるのは、
情報化により物理的制約がなくなってきていることで、
多様な趣向が存在できるようになったことです。
色んな好みの人がそれぞれ好き勝手できるようになっていて、
これは情報化が大きく影響していると考えています。
村などの集約が文化の主体となった時代
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通信技術が発達していない時代、
江戸時代くらいまでは村とかの集落が生活コミュニティ。
多くの人はその中での情報の中で価値観が作られる部分が大きかったんだと思います。
だから地域ごとの民謡が生まれたり、風習が生まれたり。
それぞれの地域ごとに特色のある文化ができたのかなと。
メディアの情報が文化の主体となった時代
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文明化以降、鉄道などの移動手段や通信手段が発達すると、
人と情報が動く範囲が広がりました。
そしてラジオやテレビが登場すると、
全国で同じ情報を見聞きすることが可能に。
これにより村や集落よりも大きな、
国という単位で文化が形成されるようになったと考えています。
もともと日本人には周りに同調する傾向があると思いますが、
情報が国単位で共有されることで、
それまで村や集落の中だけで同調していれば成立したものが、
国全体で同調するようになったのではないかなと。
日本全国どこにいってもみんな同じ歌聞いてる、みたいな。
ネットによってコミュニティが再編された時代
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現在はネットのおかげで情報が双方向に、
しかも個人レベルで発信可能です。
これによって良くも悪くも統制の取れたマスメディアの情報だけでなく、
個人からのさまざまな情報が発信されるようになりました。
同時に共感する人同士の交流も可能になり、
物理的な場所に囚われずにコミュニティの形成が可能に。
これはつまり、それまで地域などの中ではニッチ過ぎるような趣向も、
全国、あるいは全世界でみればある程度の規模でコミュニティが作れるということです。
今までだったら周りに同じ趣向の人がいないから表立って没頭していなかったようなことも、
ネットを介したコミュニティにいることで気兼ねなく没頭できるようになったわけです。
これってすごくいいことだと思うんですよね。
そもそもCDがしょっちゅう100万枚も売れてた時代の方が特殊なわけで、
いろんな趣向がそれぞれで成り立ってたほうが健全だと思います。
多様化、ごちゃまぜ、それが自然な時代になってくといいですね。
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